大和屋 巌 遺作展

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絵:モヤイ像と人間模様
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題名
モヤイ像と人間模様
大きさ
60号
2001

第89回日本水彩展出品
平成15年神宮美術館特別展出品

渋谷駅前にあるモヤイ像はハチ公に次ぐ待ち合わせスポットで、昭島から移設したもの。
「モヤイ」は新島の古い言葉に由来する。
資料/「モヤイ」解説 参照

「モヤイ像と人間模様」
 巨大なモヤイ像の上向きの顔がスフィンクスじみて、謎をかけているような表情に見える。
 現代日本の風俗がすべて描き込まれているような面白さである。
 「人間模様」のタイトルにふさわしく、まさにモヤイ像を中心にした人間曼陀羅になっている。よく見ると、実際にモヤイ像の周りの柵の輪に座っている人間から何周にも同心円が浮かび上がってくる。その円は一部で壊れて、画面の左下に向かったり中心に歩んできたりといった動きが交錯するが、この群像を統合する画家の手腕に驚く。(高山 淳)
『2002年版 現代日本の美術』(生活の友社)